L'ASTRE ARTISAN BORDEAUX &
ESTATE COLLECTION
アストルが厳選するボルドー各地の珠玉の生産者たち
シャトー・ルーミュー・ラコストは、世界を代表する貴腐ワインの銘醸地バルザック地区に
19世紀より存在する歴史あるエステートで、
現オーナー、エルヴェ・デュブルデュー氏(写真右)の祖父である
アンドレ氏(ブドウ生産者兼樽業者)によって現在の礎が築かれました。
シャトーはバルサックの中心部、格付1級のシャトー・クリマンスの正面、周囲の畑を見下ろす標高50mの高台に位置しています。
クリマンスの畑を取り囲むように点在するルーミュー・ラコストの畑は表土1.5mほどの粘土質の下に非常に固い石灰岩質の土壌を持ち、ぶどうに明確なミネラルをもたらします。
ソーテルヌACを名乗る貴腐ワインはセミヨン100%で造られ、濃密でありながら透明感あるフレッシュな果実味と複雑味を持ち、格付けシャトーにせまる優れた品質を誇ります。
この他に、シャトーから2kmほど離れたグラーヴ地区に畑を所有し、辛口白ワインであるシャトー・グラヴィル・ラコストを造っています。
また、ルーミュー・ラコスト(ソーテルヌAC)の区画で収穫されたブドウのうち、辛口に適したブドウはシャトー・デュカスの名で爽やかなボルドー・ブランを造り出しています。
シャトー・ルーミュー・ラコストは、格付け1級のシャトー・クリマンスに隣接し、シャトー・クーテやドワジー・デーヌ、ドワジー・ヴェドリーヌなどに囲まれる好立地に所有畑が点在しています。
平均樹齢は60年という、歴史と風格を感じさせるシャトーです。
現在は、畑・栽培・醸造・販売まで全てをオーナーであるエルヴェ氏が担当。
まさにアルティザンというにふさわしい生産者です。
スタッフも総勢4名という少人数で経営しています。
栽培は、石灰質土壌のバルサック特有のミネラル感を活かしたブドウ栽培を心がけています。
極力、自然環境に優しい農法を実践。
収穫作業もソーテルヌは完全手摘み、他の区画も機械を取り入れつつ手摘みで行っています。
醸造も昔ながらの伝統を重んじながら、ブドウの状態を見ながら調整しています。
除梗はせずに圧搾、マロラクティック醗酵はしない、清澄にはゼラチンを使用し、3ヵ月以上長い時間をかけてワインにストレスを与えないようにしています。
これらは甘口貴腐、辛口白にかかわらず、全ての彼のワインに共通している哲学です。
(上:水冷式冷却器。タイミング良くまとめて収穫したブドウはいったん地下タンクに貯蔵され、冷温状態で醸造を待ちます。)
ボルドーで人気のラ・ブラッスリー・ボルドレーズ。
ワイン好きが集まる地元でも注目の店にも、エルヴェ・デュブルデューさんの辛口白がおいてあります。
牡蠣で有名なアルカッション湾のへさき、カップ・フェレのシェ・オルタンスやブション・デュ・フェレ・シェ・ブーランなどにもオンリストされ、魚介との相性の良さもお墨付きです。
また、地元ボルドーのみならず、パリの名門ギャラリー・ラファイエットやル・ボン・マルシェなどの高級店にも商品が並びます。
時にはデュブルデューさん本人も店頭に立って消費者と対話するなど、造り手と飲み手のつながりも大切にしている生産者です。
清潔感あふれる醸造所。温度管理された醗酵タンク(左上)。
シャトー・グラヴィル・ラコスト(グラーヴAC)、シャトー・デュカス(ボルドーAC)向けのセミヨンとソーヴィニョンブランは数機の大型タンクで3~6月の瓶詰めを待ちます。
バリック熟成のソーテルヌ、シャトー・ルーミューラコストは7月に瓶詰めを行います。
熟成に使用する樽は数種、トロンセ産やベルトランジェ産の物を主に使用。ダンプトス社のエッセンシア樽も使っています。
剪定したてのセミヨンの樹。
梢を1本残すソーヴィニョンブランの剪定方式と違い、セミヨンは全梢を剪定するのが習わしという。
石垣を挟んで右がルーミュー・ラコストの畑、左がクリマンスの畑。
こまめに土を掘り返し下草を除くエルヴェ・デュブルデュー氏の方法と、草生栽培を行うクリマンスの方法の違いがよく分かる。
バルサック地区から高速道路を挟んだ場所に位置するグラヴィル・ラコストのグラーヴの畑。
小石が多い、まさにグラーヴの土壌。地中30~60cmには石灰岩質の大きな岩がごろごろ埋まっている。
農家の後継者問題は日本もフランスも同じですが、エルヴェ・デュブルデューさんの家業は長男のアンドレさんがシャトーを引き継ぐ決心をしました。
エルヴェさんのもと、アンドレさんも貴腐ワインと白ワインのスペシャリストへの道を歩んでいます。
次男のレオンさんも醸造学校へ通っており、ブドウ造りの道を選択しています。
今後の若い力も楽しみなファミリーです。それにしてもハンサムな親子ですね。
設備投資にも力を入れ、特に辛口白ワイン用に、最新型の大型温度管理ステンレスタンクやコンピューター式のプレス機を導入しています。
これまでもピュアでクリアな味わいが特徴のグラヴィル・ラコスト&デュカスでしたが、エルヴェさんも「この新しい設備で今まで以上に果実感を表現できる」と言っていました。
今後は、今まで以上に畑の区画管理をタンクや樽に合わせた整理をすすめていくことや、気象計器を畑に設置するなど、天候に順応できる様な設備を導入していきたい、と語るなど、伝統を重視しつつも常に品質の追求をし続けるアルティザンです。
コンクリートタンクなども明るい黄色に塗り替えられ、醸造所内の雰囲気も明るくなりました。
白ブドウへの情熱と、充実した設備投資、そして息子アンドレさんやレオンさんの若い力も加わったエルヴェ・デュブルデューさんのシャトー・ルーミュー・ラコスト、シャトー・グラヴィル・ラコストとシャトー・デュカス。
ますます目の離せない生産者になってきました。
シャトー・ルーミュー・ラコストの所有する畑の航空写真。
写真中央の東西に走る高速道路(A62)がアペラシオンを分けており、北側がバルサック(ルーミュー・ラコストとデュカス)の区画、南側はグラーヴ(グラヴィル・ラコスト)の区画になります。
AC法上、ソーテルヌ・バルザック地区の貴腐ではない辛口白ワインは、グラーヴACではなく、シャトー・デュカスのようにボルドーACになります。
収穫期に貴腐菌に大切な霧を生み出すシロン川。
バルザック・ソーテルヌ地区は、もともと雨の多い土地であるうえ、冷涼なシロン川が温暖なガロンヌ川と合流することによって温度差が生まれ、霧が発生すると言われています。
シロン川とガロンヌ川の合流地点。
シロン川にかかる橋の上から撮影。
左右に流れるのがガロンヌ川で左が下流方向です。
対岸は、同じく貴腐の名産地サント・クロワ・デュ・モン。